機械式圧力計は内部のブルドン管と呼ばれる管が圧力に応じて変形することを利用した計測機器ですが、管内に流体が入るため、対応できる流体の種類や温度、粘度に限りがあります。一般に腐食性の流体、高温又は低温の流体、高粘度の流体に関しては隔膜式圧力計が使用されます。
隔膜式圧力計とはダイアフラムと呼ばれる膜とブルドン管までをシリコンオイル等で充満させ、直接測定流体がブルドン管に接することがないようにした圧力計です。指示部(機械式圧力計)と受圧部(ダイアフラムやフランジ)、封入液から成り、ねじ式(100形)とフランジ式(200形又は300形)があります。フランジ式はダイアフラムに対してフランジが十分大きい場合は300形、不十分な場合は200形となります。
また直結形だけでなく隔測形(指示部と受圧部を離して導管で繋いだもの)の製作も可能ですが、垂直方向に引き出す場合は水頭を考慮する必要があります。
また接液部(ダイアフラム及び下フランジ)はSUS316L、チタン、ハステロイ、各種コーティングから選べますが、流体に対しての選定及び使用可否の判断はいたしかねます。悪しからずご了承ください。
多くの薬品を扱う化学プラントでは隔膜式圧力計が多数使用されています。
以下は機械式圧力計及び隔膜式圧力計の接液のイメージ図です。