圧力計を校正するためには基準となる高精度な圧力計が必要になります。
基準器や試験器と呼ばれる製品は一般的な圧力計とは異なる形状をしているので、
圧力計というと変な感じがしますが、圧力計をチェックするための製品として
広く使われています。
弊社では現在、重錘型圧力計と高精度なデジタル圧力計を基準器として使用しています。
今回は重錘型圧力計を紹介します。
重錘型圧力計(重錘形圧力天びん)
緑色のボディが重錘型圧力計本体です。
左図は重錘型圧力計に校正したい圧力計(普通形圧力計)を取り付けた様子です。
また、左側には重錘(重り、ウエイトともいう)を積載する皿があります。
そこに重錘を載せてポンプで油を送り込むと圧力が発生します。
重錘は円盤状の金属でできており、それぞれ0.1MPa,0.2MPa,0.5MPa,1MPa・・・
などの”圧力値”が刻印されています。
発生させたい圧力に応じて重錘を組み合わせてピストン皿の上に置くことで、
高精度な発生圧力を得ることができます。
圧力計をセットして、重錘を載せます。
中央図の赤い矢印の様にポンプを上下に動かし油を配管内に送り込みます。
油の圧力が配管内で高まっていくと右図のように、
ある地点で積載したピストンが浮上し重錘を持ち上げます。
浮上したら、重錘をやさしく右方向に回転させます。
回転させることでピストン・シリンダの摩擦がとれて、安定した圧力が発生します。
密閉された配管内の圧力は一定となり、
接続している圧力計内部も同じ圧力がかかるため、
圧力計の精度を測る機器として用いられます。