測定に「絶対」ということはありません。
測定によって求めた値には、必ず不確かな要素が含まれています。
この不確かな要素を考慮してこそ、信頼性の高い測定値と言えます。
体重を測定する場合で考えてみましょう。
①体重100.00kgと想定される人が体重計に乗って計ってみると99.98kgという結果が出た。
②99.98kgの結果に対し、体重計の繰り返し性、体重計の桁の丸め誤差、温度特性etc…の要素を入れると99.98kg ±0.10kgというように測定結果に対する幅(不確かさ)がある訳です。
測定結果99.98kgは、99.88kg~100.08kgの幅の中におおよそ入っているだろうという考え方です。(実際には要件を満たし信頼の水準約95%とする)
圧力計で考えてみます。
圧力計にも種類があり、それぞれ考慮すべき項目に違いがあります。
例えば機械式圧力計の場合、該当する項目は以下のとおりです。
・使用する標準器
・校正における測定作業の影響(繰り返し、視差、取付姿勢、ヒステリシス)
・校正対象機器の内部構造の摩擦による影響
・校正環境条件の影響(温度)
・読み取り分解能の影響
引用:NITE 認定センター発行 JCSS技術的要求事項適用指針 登録に関わる区分:圧力
この影響を推測し、統計的に不確かさを求めています。